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「DVなんてしなきゃこんなことなってないんじゃないですか?」
「俺の妻だ。どうやって扱おうが君には関係ないことだと思うが」
「貴方の勝手で彼女を殴って傷つけておいて何を言ってるんですか?大事にできないのに俺の妻だ?そんなこと言う資格ありませんよね?」
この時の俺の声は自分で思ったよりもだいぶ低い声が出ていて自分でもびっくりした。
いつもと違う様子に林道も「そんな声出るんだ」ってあとから言っていた。
「弁護士通してって話になってますよね?これ以上は無しでお願いします」
「ダメだ!俺はこいつを連れて帰る!」
「決めるのは彼女ですけど。どうする?」
林道の方を振り向くと震えながらも「嫌だ……もう無理……ごめんなさい」と今は痛くないはずなのに腕をさすっていた。
「なんでだよ、いい思いたくさんさせたじゃないか……」
「幸せになりたい、です」
「はいはい、もう二度とここにはきちゃダメですよ。弁護士を通してお願いしますしますね」
項垂れてたる男は押すとすぐによろめいた。
だから、そのまま家の外に追いやった。
「待て!話を……!」と叫んでいたが鍵をしめて、無視を通すと諦めたのか帰っていった。
「あの時の紺田かっこよかったなぁ」
以前とは全然違う笑顔で話す林道をみて、間違えてなかったと胸を張っていえる。
「俺ともう一度はじめてくれませんか」
「うん、お願いします」
そっと俺の出した手に自分の手を乗せる。
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