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それでさっき聞いた。
「今日は合コンだから。人数合わせに頼むね!」
「えー?あたしそう言うの苦手だし。」
「だーいじょうぶだって。
あたしの隣で話し合わせてればいいから。来れなくなった子がいてさ。ただの人数合わせだから。ね。お願い。」
「もう。」
「狙ってる彼が来るの。だから協力して。」
*
「オイ、ソラ!まだかよ。おせーな。」
「あー、今行く。」
待ってた彼の所に行き、二人で話してるのを横目に見ながら私も購買部をあとにした。
ソラって呼ばれてた。さっきの優しい方の彼がソラ君か。
廊下を歩いてると後ろから足音が近づいてきた。
肩を掴まれて振り返るとあの彼。
「え?」
「ほら。」
見るとさっきのコロッケパン。さっきどうぞって言ったのに…。
「俺、二つ買ったから。」
無理やりトートバックに突っ込まれた。そのままくるっと背中を向けて去っていく。
「え?ちょっと…。」
そんな声に耳も貸さずさっさと行ってしまった。今のはどっちの彼?
さっき、確か最後の1個だったよね…。
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