士道伝 5 (魔道の章)

これまでのあらすじ

　日本から無事にブリテン公国にたどり着いた禅宗一行であったが孔士が一人はぐれてしまう。一人森をさ迷った孔士はアリスという少女と出会い成り行きで遺跡探索に同行をすることになる。
　ぶつかり合いながらも次々と襲いかかる危機を乗り越え互いに理解し合うようになるが、孔士の踏み込んだ言葉で動揺したアリスは孔士から距離を置き一人遺跡の最深部へと向かう。
　最深部では神具を守護する巨大な竜が待ちかまえアリスはどうする事もできず竜の炎に焼か
れそうになるが駆けつけた孔士に紙一重で助けられ二人で協力して竜と戦う。だが雷神の力を完全に解放できない孔士と普通の人間でしかないアリスではまったく刃が立たない。ジリ貧になっていく中、孔士を囮にして神具を取りに行くという賭けにでる二人。
　無事に神具ツクヨミの勾玉を手に入れたアリスは孔士の勾玉と接触する事で開封してツクヨ
ミの力を使い竜を倒す事に成功した。
　初めての開封で体力を使い果たしたアリスを背負い遺跡から脱出した孔士であったがアリス
を連れ戻しにきた公国の騎士団に捕まってしまう。
　その後なんとか解放されたが何故かアリスが所属する騎士の学園に入る事となる。そこでア
リスの友人であるユイと腹違いの姉で神具使いのジャンヌと出会う。
　行き違いと様々な思惑が交差してジャンヌと戦う事になる孔士とアリス。思い合うがゆえに
ぶつかり合うアリスとジャンヌであったがどちらも引けない想いがあり悲しい戦いを繰り広げた。
　互いに開封しあい一進一退の攻防が行われる。お互いに強力な神具を使用しているが神具使いになってからの期間が長いジャンヌの方が神槍グングニルを使いこなしアリスは窮地に陥る。
　大きなダメージを受け身動きが取れないアリスに止めをさそうとした瞬間、突如ジャンヌに
黒い闇が憑りつき禍々しい姿に変貌していく。
変貌したジャンヌは暴走して周りを破壊していき止めようとしたアリスにも刃を向ける。間
一髪で刃を避ける事はできたがアリスを庇った孔士が重傷を負う。
　身動きが取れず重傷の孔士を抱えながらアリスは天に祈るしかなかった。
　黒いジャンヌがアリス達に止めをさそうとした時、二人の人間が立ちはだかる。
　禅宗と美琴がギリギリで駆けつけ二人は九死に一生を得る。禅宗は開封して孔士の雷神の力
を解放した。
　開封した事により傷を回復させた孔士はジャンヌを止める為に戦いを挑んだ。
　激しい攻防のすえ何とかジャンヌに憑りついた闇を剥ぎとる事に成功する。
　戦いを終え学園に残れることになった孔士とアリスだが何故か禅宗と美琴も学園に迎えられ
戸惑う孔士。
　何とか全員合流する事はできたが様々な思惑が入り組み三人の戦いは新たな局面にさしかか
ろうとしていた。