夕暮れの街で、君と。

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 ボシカテイ、という言い方が妙に無機質で何だか切ない気持ちになる。 「兄弟はいないのですか?」 「いない、お父さんはボクが6歳の時…事故で死んじゃったんだ…」  こちらを見て、まるで他人事のように話す男の子。なぜか私は彼を抱きしめたくなる。 「そうだったのですか…」 「うん。家に一人でいるのが嫌な時、お母さんが帰って来るまでここにいるんだ…」 「それは、さみしいですよね…」  さみしいに決まってる。私は何てひどい事をこの子に言っているんだろう…。  男の子は私の顔をじっと見ると、にこっと笑った。それから、かぶっていたキャップをとる。 夕日に透ける赤茶色の髪。 「…さみしくなんかないよ、だって、真那人(まなと)が一緒にいてくれるから…すごく幸せ」 え?この子はもしかして…と、思ったところで目が覚めた。 …夢か。
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