夕暮れの街で、君と。

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 …どこかで聞いたことのある言葉だな…と考えているうちに、和樹の寝息が聞こえてきた。もう、今日は1日好きなようにさせてあげよう、と和樹の腕の中で思う。  和樹が再び目を覚ますまでの間、私はずっと夢の中にでてきた子供の事を考えていた。所詮は私の夢の産物、あの子は和樹ではないのだが、何だろう…やけに気になる。 「真那…付き合わせちゃってごめんね」  時刻は7時過ぎたところ。和樹の呟きが聞こえた。どうやら目を覚ましたらしい。和樹の腕が体から離れ、私は解放される。 「お腹がすきました」  私の言葉に和樹がクスッと笑う。それから片肘をついて横向きに上半身をおこし、そのまま頬杖をついた。 「朝食には何をご所望?陛下」  あいているほうの手で私の髪を梳きながら和樹が言った。 「おにぎりが食べたいです」 「え?おにぎり?」
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