エクスレイ日本支部2

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エクスレイ日本支部2

「あの、もしかして私みたいな人の迎えって毎回理事長さんがしてるんですか?」  理事長さんが私みたいなのを直々に迎えるなんてなんだか変な文章を読んでいるようだ。  でも理事長さんはそんな質問に笑って答えた。 「安居院でいいですよ。送迎は出しますが、私が直接来たのは貴方だからですよ」 「私?」  別に私はどこぞの御曹司でも無ければ当然王族の者でもない。ただの一般人中の一般人だ。理事長は疎かわざわざ迎えに来てくれるってだけで手厚い支援だと思ってしまう程に。そう言う意味では私には何もない。 「あのサンタクロースさんが直々に推薦した人なんですからね」  前言撤回するしかないようだ。確かに私はサンタさんに会って、サンタさんが紹介してくれた。クリスマス防衛機関とやらはサンタさんが創設したらしいから、創設者であり社長が直々に推薦した新入社員って感じなのかもしれない。そう考えたら理事長が直接、迎えに来てくれるのも少しは納得できる気がする。私って意外とすごかったり? 「そういうのって無いんですか?」 「ゼロではないですが珍しいですね」 「じゃあどうやって人数を増やしてるんですか? 誰も知らないから自分からっていうのは無理ですし」 「素質のある人材を見つけ招待する者がいます」  まるで一見さんお断りの完全招待制のお店みたい。
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