エクスレイ日本支部3

1/1
前へ
/35ページ
次へ

エクスレイ日本支部3

「それより今後ですが、貴方は基本的に支部内で機関員としての訓練を受けます。ですが、色々と理由を付け出来る限り減らしているとはいえ、大学としての費用も頂いているので勉学の方も怠る訳にはいきません。もちろん四年後にはしっかり卒業証書をお渡ししますし」 「えーっと。私って勉強するんですか?」 「そうなります。確か、経営学科希望でしたので卒業までにしっかりその知識は身に着けてもらいます。もちろん大学に通うのではなく、支部内で出来るように特別なカリキュラムでのものになりますが」  てっきりその辺りはしなくていいと思ってたからある程度、適当に選んだっていうのは言えない。何より勉強もしっかりしないといけないという事実に落胆を隠せないでいた。 「ですのでそちらの方もよろしくお願いします」 「はい。頑張ります」 「それともしご両親が貴方の元を訪れる場合は大学寮の部屋を用意しますのでこちらへご連絡を」  そう言って安居院さんは名刺を一枚差し出してくれた。それは安居院さんの名刺だった。 「もしかして安居院さんに直接って事ですか?」  今日まで何度かやり取りしてたとは言えそれは何だか気が引ける。だってその時は別の誰かだと思ってた訳だし。 「いえ。その裏にある番号かメールへ。特別な部署の者が対応してくれます」 「そうなんですね。分かりました」  少しホッとしながら私は名刺を仕舞った。 「私の方からは以上です。詳細は追々という事で。エクスレイに関しては着いてから説明があるのでそちらに。大学に関して何か質問はありますか?」 「いえ。大丈夫です」 「では何かありましたら先程の名刺にあった連絡先へどうぞ」 「はい。ありがとうございます」  そして引き続き私は安居院さんの運転でクリスマス防衛機関日本支部へと向かった。
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加