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気が付いた俺は、今まで来たことのもないような、大きな役所のような場所にいた。
「どこだ? ここ……」
辺りを見回すが、全く記憶にない。
今までの人生で、訪れたことの無い場所である。
「ってか俺……生きてたのか?」
それよりも驚いたのは、俺自身がこうして生きていたことだ。
背中に感じる激痛、喉を急上昇してくる、血の味……。
少しずつ動かなくなる身体。
そのどれもが鮮明に思い出された。
「死んだと思ってたのに……。」
もう、何が何だか分からなかった。
そんな俺のところに、一人のスーツの男が歩み寄る。
「新規の方ですね? こちらへどうぞ。」
「え? 新規?」
男の話している言葉の意味も分からないまま、俺は言われるままその男についていった……。
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