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4 後悔
そして、そんな生活が、一ヶ月になろうか…と言うある日の事だった。
「あ……」
二人で晩御飯を食べていた時に、コウが小さく声を上げる。
「?どうかしたか?」
コウは、少し、天井を見上げた後、朋希を見た。
「『時』が来たってさ」
「……そう、か。いつ?」
「ん…明日だって」
「どこ?」
「真光山ってとこ」
真光山は、1〜2時間くらいで頂上に付き、ハイキングコースもある、地元では親しまれている山だ。
「そっか」
「……途中まで、俺も行くわ」
「…え?」
「ほら、お前さ、なんかぼーっとしてるとこあるから、心配だしさ」
「ん…あんがと」
「おう」
突然来た、この生活の終わり。
その日の晩は、二人揃って、いつも以上にはしゃいで、笑って…そうして時は過ぎていった…
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