episode2 そんなものを発見するんじゃない!

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ともかくも、魔王陛下からの要望は私じゃなくアラテガワ領民を最低一人って言うんだから、交渉内容に合った人を同席させればいいんじゃないのってことになりそうです。 ただし、本当に中立。 意見は極力言わないか、どちらにも益が出るような発言に努める、英にいからの進言にそれならばとアラテガワ全員で了承いたしました。 魔王国がどんなに私たち異世界人の中立性を主張しても、同席するだけで印象が悪くなることだってある。 お貴族様たちの中には、なんで平民ごときがと訝り不快感丸出しにする方も出てくることでしょう。 ただ、そんな方々は魔族に対してもいい態度を取らないだろうから、除外する方向で検討してもらえたらと思います。 それは私たちの仕事じゃないので、人選は・・・トリュステン王子が中心になるんだろうなあ。 どんどん仕事が増える。 どうかトリュステン王子が過労死しませんように。 「今後の魔王国との交流や交易については、同盟国とも連携を図っていきます」 ヴァンダールフトだけが突出するのは、他の4国からの不信を招きかねないので、当然の判断だと思います。 よかった、これで人間と魔族が少しでも理解し合える道を踏み出せるなら。 私と英にいが魔王国に行った甲斐ってもんがあるわ。 とにもかくにも、魔王陛下からの親書が今後の交流についての内容だったのなら、これで話は終わりですね・・・と安心しかけたんですが。 「それでアマネ?あなたは魔王陛下の元に嫁ぎ、魔王妃として魔王国に君臨することにしたのですか」
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