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「なんですか、そのマイムマイムという踊りは。それがあなた方の世界での夜会でのダンスですか」
すみません、トリュステン王子、どちらかというとレクリェーションですし、キャンプなんかでやると盛り上がりますがこの世界の王族やお貴族様たちに焚火を囲んでマイムマイムをやれとは口が裂けても言えません。
「懐かしいねえ。あれを学級学年単位でやると、子供たち何回でもやりたがるんだよ」
小学校の先生時代を思い出して、懐かしさに目を細める生駒さん。
「終戦後に学校教育に取り入れられましたものねえ。最近の子はどうなのかしら。自宅に籠ってゲームをするより友達と体を動かす方が私は好ましいと思っているのですけれど」
野瀬さん、もはやダンスではなく子どもの遊び方の言及。
「あの「マイムマイム」の掛け声で真ん中に寄っていくときに、はしゃいで走っていく子いたよね。その後後ろに下がるときもさ。勢い良すぎて、繋いでた手が離れちゃったりして」
非常にリアルな話を楽しそうにする戸田さん、経験ありと見ました。
魔王国でのダンスの話が、いつの間にか異世界のマイムマイムの話に。
私の魔王妃の話題が、いつの間にか帳消しに・・・
「皆さんの世界のダンスはおいおい教えていただくとして、魔王陛下からアマネを魔王妃に迎える話がこうして正式に届いている以上こちらが無視するわけにもいきません」
トリュステンくんは誤魔化されてくれませんでした。
こんの出来すぎくんめ。
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