episode2 そんなものを発見するんじゃない!

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「非常識で型破りな戦い方をしたので、品位がなくとてもとても魔王陛下のお隣に立てるような女性ではございませんでよくない?」 「誰もおまえに品位なんか求めないだろ」 なんだ、こいつ、英にいの分際で。 「どっちの味方なのよ、英にいは」 「圧倒的にアラテガワ領民全員の味方に決まってるだろ」 そこに私も入っているんだが? 「まあ、不運だったのは、魔王陛下が強すぎて常に孤独な存在かつ暇であったときにこんな面白いとんちきな女が目の間に現れて興味関心をもってしまったってことと、魔王妃は次代の跡継ぎを生む必要性がないってことで次の魔王の血筋に人間の血が混じるわけじゃないので、だったら強くて魔王陛下の隣にいても平然としてられる実力者がいてくれれば魔王国は安泰的な思考がまかり通るような国だってことだな。そこに、人間側の常識が一片たりとも付与されてないってのも問題」 そうなのよ、私の意思はどうした、私の意思は。 魔王陛下にとって、10年てのは最大限の譲歩だったんでしょう。 10年の間に私たちを元の世界に戻さなかったら、人間国側に私たちへの責任を果たす意思がない、もしくはその力がないということで、そんなところに魔王妃候補がいつまでもいる義理なんぞない、てなもんでしょうね。 私一人が魔王国入りするのは私が全力でごねるだろうという前提の元、アラテガワ領民全員の引き取りを申し出ているってところかな。 そりゃごねる、私たちはみんな揃って元の世界に戻るって決めているんだから。
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