2話:一か八かの賭け

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朝日が昇る。 翌朝の事────。 「……デバフ、二十個……完成だ、」 一日眠らず、 徹夜して、デバフを作った。 これで後は試すだけだ。 「徹夜なんて久しぶりにしたなぁ……」 ブラック企業に戻ってきた感覚がする。 ただ、今回分かった事は、 【デバフ特化】は確かに万能だという事。 効果と名前さえ打ち込めば、 直ぐに完成してしまう。魔力の使用量も 測ってくれて、とても助かっている。 だが、デメリットもあった。 デメリットと言えばあれだが、 デバフを作る際の条件というものだ。 デバフを製作するときには、 必ず魔力が必要になるという事。 製作するデバフの効果が凄まじいほど、 製作に使用する魔力量が大きいという事。(勿論使用の時も) 「確かに便利なスキルで、最強だけど、 上手く使いこなせないと駄目だな……」 佑樹は椅子から立ち上がり、 宿を出て、冒険者マーケットへと 向かった。 「おじさん、ポーション二つお願い」 冒険者マーケットは、ポーション一つが 銅貨一枚で買えるコスパ最強の店だ。 宿屋は一泊、銅貨三枚で、 此処でポーションを買ったので、 現在の所持金はゼロだ。
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