2話:一か八かの賭け

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「あいよ、ポーション二つだ。 毎度ありがとな」 魔力の回復を目的としたポーションを 受け取り、冒険者ギルドに向かいながら、 二本一気に飲み干した。 冒険者ギルドに着き、 まず最初に、ノア達の姿がないかを 確認する。 「今日も居ないか、」 呆れたように呟き、 クエストボードに向かう。 「最初に仲間にするなら、スライムだな…」 新しいデバフのテイムを試すため、 スライム討伐のクエストを受ける事にした。 「お願いします」 受付嬢であるリリエルに貼り紙を渡す。 「はい、スライムの討伐ですねって、またスライム……?」 流石にリリエルでも不審に思うらしい。 「宿代も払えるし、スライムに頼る事にしてて……」 スライムの群れは何処にでも現れるので、 スライムのクエストが無くなる事はない。 駆け出し冒険者にとっては、 有難いクエストなのだ。 「はあ………分かりました。けど、相手がスライムだからって油断しないでよ?」 「どうしてですか?」 「昨日の事忘れてるのね。まあ良いわ、特別に教えてあげる」 呆れた反応を見せたリリエルが、 このクエストの事について説明を始めた。
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