3話:弱った少女と元仲間

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「それより、アンタ何者……?聞いたこともないような魔法を使うし、ワイバーンを二匹くらい、あんなに簡単に倒しちゃうし……」 不審に思われるのも可笑しくはない。 「普通のソロ冒険者だよ。それに、あれはまぐれだったと思うし……」 元勇者パーティーだなんて知られても、 追放された役立つと思われるだけだ。 「まぐれなんてレベルじゃないわよ!?あの魔法の威力からしても、上級魔法でしょ!?」 「いや、あれは魔法じゃなくて……」 【デバフ特化】の事くらいなら、 伝えても良いだろう。 「魔法じゃないって、じゃあ一体……」 「……スキルだよ」 この世界では、 一人一つはスキルを持っているのが 当たり前だ。 「スキルって……アンタ、何のスキルを…?」 「……【デバフ特化】」 言っても、 多分馬鹿にされるだけだろうが、 大丈夫だろう。 「……【デバフ特化】って……嘘でしょ………?」 少女の反応を見る限り、やはり、 外れスキル扱いなのだろ─── 「最強スキルじゃない!」 「───え?」 これは予想外だ。 今まで、散々馬鹿にされては来たが、 最強スキルだと知っている人が、
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