1話:【デバフ特化】は最強だった

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佑樹もノアみたいになりたいとは 思ったが、ノアを支えるだけでも、 充分幸せだと感じていた。 だけど、そんなある日の事───。 「君を、このパーティーから追放する」 冒険者ギルドの食堂で、いつも通り 食事をしていると、突然、 ノアがそんな事を言い出す。 「……ど、どうしたんだよ?急に。じょ、冗談か、そうだな、うん。そうだよな……?」 ノアのちょっとしたジョークだろうと、 微笑みながら、確認するが、 真剣な顔をして、ノアは俯いていた。 そこで、冗談ではない事に気が付いた。 「本当に突然で悪いとは思ってる。けど、もう皆で話し合って決めた事なんだ」 皆で話し合った。 佑樹以外の三人で、 もう話は付けてあったのだ。 でも、一体何故? 思い当たる節がない。 戦闘の際でも、 ちゃんと支えれていたはずだ。 間違いない。 佑樹のおかげで勝てた事もあったのだから。 「……確かに、佑樹が居てくれたおかげで、乗り越えれた壁があった。でも、」 「これからは魔王軍に乗り込むんだ。魔王軍にはアンデッドがいっぱいで、佑樹は何の役にも立てず、ただ命を落とすだけだと、そう思う」
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