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◇◆◇◆
◇◆◇◆
「また異世界転生かよ、けっ、ばっかじゃね？」
スマホを弄っていると、やたら異世界という言葉が目につく。
最近はロールプレイングゲームみたいなラノベが流行ってるらしい。
くだらねぇ。
俺みたいな半グレには、まるで幼稚園のような内容だ。
毎日喧嘩三昧。
傷だらけになって日銭を稼ぐ。
なにも努力せずに、俺TUEEEE、かっけー、モテモテとか、バカバカしいにもほどがある。
この手の話に憧れる奴らは、大抵ぬくぬく育った連中だ。
中にゃニートもいるらしいが、どんだけ甘えりゃ気が済むんだよ。
◇◇◇
この夜も、俺は薬を売り捌いていた。
ところが、うっかりヤクザのシマに入ってしまった。
気づいて逃げようとしたが、まんまととっ捕まってリンチを受ける羽目になった。
人気のない場所で殴る蹴る、立てなくなってもまだ折檻は続いた。
仲間は助けに来ない。
俺らには上下関係はなく、何をしようが自由だ。
但し、こういう場合は頼れねぇ。
俺がやらかしたミスで仲間に迷惑をかけるわけにはいかねぇからだ。
どんだけズタボロにされても、仲間の事は口にせず、解放されるまでひたすら耐える。
それが唯一のキマリだ。
しかし、奴らは俺を散々痛めつけた末に、俺をナイフで刺してきた。
目障りなガキを始末するらしい。
胸をやられ、心臓が口から飛び出しそうな位バクバクした。
こりゃガチだ。
俺はここで死ななきゃならねぇらしい。
意識が遠のいていく。
悔しいが、こういうリスクはわかっている。
自分らしい死に様だと、そう思いながら暗闇に呑まれた。
◇◇◇
死んだと思った後、随分眠っていたような気がするが、ふと目が覚めた。
「ん……」
ふかふかのベッドに寝ている。
天蓋つきのヒラヒラがついたやつだ。
高級ホテル？
やけに広々とした部屋だ。
分厚い絨毯にレトロな家具、天井には年代を感じさせる真鍮製のシャンデリア……？ 今は……夜になってるらしく、シャンデリアが渋い灯りで部屋を照らしている。
やっぱりホテルじゃねぇか。
いやしかし、俺は死んだ筈……。
ゆっくりと起き上がって自分を見たら、裸にネグリジェのような物を着ていた。
「はあ？」
死んだのに高級ホテルでネグリジェ？
意味がわからない。
キョロキョロしていると、立派なドアがギィーっと音を立てて開き、誰か入ってきた。
「戸倉、目が覚めたか」
屈強な肉体をした兵士らしき男だが、親しげに俺の名を呼んで歩いてくる。
パッと見て兵士だと思ったのは、重厚な鎧を身につけているからだ。
『今どき鎧？ つか、これって甲冑？』
下になにも着てないらしく割れた腹筋が露出しているが、ここは日本だろ？ 西洋みてぇな雰囲気だ。
もしかしてコスプレか？
「あぁ"？ あんたは誰だ？」
なんだかわからねぇが、そいつに話しかけてみた。
「俺を忘れるとは、寝すぎて頭がボケたか、ルークじゃないか」
すると大柄な男は、俺がさも男の事を知ってて当たり前って感じで言う。
「はあ？」
忘れたもなにも、俺はこんな奴知らねぇ。
「たった今敵を殺してきた、戦いの後は……わかってるよな？」
何を言ってるのかちんぷんかんぷんだが、ルークと名乗る男は棚の前に歩いて行くと、鎧を外し始めた。
外した鎧を棚に並べていったが、ひとつ置く度にゴトリと音がする。
重さがあるから音がするわけで、こりゃコスプレじゃねぇ、本物だ。
それに、やっぱり下は裸だったらしく、外したら真っ裸になったが、全裸でベッドに向かってくる。
甲冑を外してようやく顔が見えた。
浅黒い肌に彫りの深い顔立ち……どう見ても日本人じゃねぇ。
外人っぽいが、股間のナニも外人サイズだ。
そのデカいナニをブラブラ揺らしながら、ベッドに上がってきた。
「ち、ちょい待て、一体……、つか、ここはどこなんだ」
これって、こいつ……ホモ？
「なにを言ってる、さ、来い」
ルークは俺に密着して肩を抱いてきたが、めちゃくちゃ焦った。
マッパでこのシチュはヤバ過ぎる。
「いやあの、あのな、俺はそっちの趣味はねぇ、やめてくんない？」
ホモはお断りだ。
「人を殺めると血が騒ぐ、お前も知ってるだろう」
ルークはマジで人を殺ったようだが、戦い？ 人を殺る？ 俺はそんなの知らねぇ。
なのに、ルークは興奮気味に俺を抱き締めてきて、顔が分厚い胸板にむぎゅーっと押し付けられた。
「うぷっ、ル、ルーク……、やめろ、な？」
ここがどこなのか、最早それどころじゃなくなった。
こりゃ、マジでケツが大ピンチだ。
「俺は許しても、こいつが許さない、ほら、見てみろ」
誇らしげに言って股間を晒したが、そこはさっきにも増して巨塔と化していた。
やべぇ……こいつはガチホモだ。
「いや、ちょっ、マジ無理っす」
筋肉ぶりぶりな体をしているし、まともに抗っても勝ち目はない。
這いずって逃げようとした。
「戸倉、なにを嫌がっているのだ」
ルークは俺の腰をガシッと掴み、自分の方へ引き寄せる。
「わ、う、嘘だろ、よせー！」
四つん這いになってしまい、奴にとっちゃ格好のチャンスとなった。
「入れるぞ」
ルークはネグリジェを捲りあげ、ナニの先端を俺の蕾にあてがうと、いきなり中に押し入れようとする。
「待ってくれー！」
死んだ筈なのに突然ケツを掘られるとか……あまりに破天荒過ぎる。
根限り叫んで前に這いずったが、巨塔並のナニが俺ん中に入ってきた。
「う、うあっ！」
俺は当たり前に未経験だ。
蕾が裂けたような気がして思わず体が強ばったが、妙な事に……痛みをまったく感じない。
「おお、戸倉、お前のここは堪らぬ、人を殺るのは国を守る為だが……やはり罪を感じる、お前とこうして交わる事で、罪が薄らぐのだ」
ルークはごちゃごちゃ言ってケツをズボズボ突いてきたが、いくら突かれてもなんともないのだ。
むしろ、体内を摩擦されたら……快感がビリビリくる。
「な、なんだこりゃ……、は、あっ……、こ、こんな」
ケツは初体験なのに、俺の体は巨塔をがっつり咥え込んでいる。
「いいぞ、中にぶちまけてやるからな」
ルークは昂った様子で口走り、激しく動き出した。
「あうっ、あっ！」
俺は今、得体の知れない奴に掘られている。
恐ろしくキチガイじみた状況なのに、腹の中から湧き出すこの快感……。
「くう……！」
ルークは小さく呻いて俺の中で果てた。
ナニが強く脈打って精液を流し込んでくる。
「はあ、はあ……」
脈動を感じたら、体が痺れて動けない。
ルークが満足するまで、俺は突っ伏したまんま奴の種を受け止めた。
暫し沈黙が続き、ようやく巨塔が引き抜かれたと思ったら、ルークは強引に俺を抱き寄せ、無理矢理腕枕をしてきた。
男に腕枕なんかされたくなかったが、ゴリラみたいな体には太刀打ちできない。
「戸倉、お前がここにきて数年が経つ、お前はΩだ、そろそろΩとして役目を果たして貰わないとな」
諦めて掘られたショックで凹んでいると、また難解な事を言いだした。
「はあ？ なんだそりゃ」
俺が数年前からここにいたと言ったが、そんな馬鹿な、俺はこんな場所にきた事はない。
大体、オメガってなんだ？
「また忘れたのか？ 前に話しただろう、この世界にはΩとα、βが存在する、Ωは発情したらαと交わって子を宿すのだ」
「え……、ええっ！」
子を宿す！？ オメガ？ こいつ……何を言ってやがる。
「発情するのは次の闇夜、つまり明日だ」
明日……って言われても、発情するっていうのもわけわかんねぇが、死んだと思ったら急にこんなところに飛ばされ……。
んん、ちょっと待てよ、この展開は……ひょっとして異世界転生じゃねぇのか？
いや、しかし……あれは『俺TUEEEEー！』だ。
男の俺がオメガで子を宿すって、全然ちがうじゃねぇの。
混乱していると、ルークは俺にのしかかってきた。
「うっ……」
重量級の肉体にズシッと乗られたら、重くて身動きが取れない。
「戸倉、遂に子を作る時がきたのだ、その前に楽しもう」
ルークは張り切って言うと、足をぐいと割って巨塔をねじ込んでくる。
「んんっ！」
ズブズブっと入ってきて体が強ばったが、さっき出したやつで中が濡れてるので、最初よりはすんなり入った。
「心配ない、明日には精力は回復する、元気な種を入れてやるからな」
ルークは自信ありげに言って動き出したが、そんな話を鵜呑みに出来るはずがない。
けれど、大きな体を揺らして中を突かれたら、また気持ちよくなってしまい、抵抗する気力が奪われた。
頭の中では『どうして？何故？』って言葉がリピートしていたが、なし崩し的に快楽に侵食されていくしかなかった。
俺は一晩中ルークに抱かれた。
体は慣れているかのように感じてしまう。
ルークは絶倫らしく、俺は終わりのない攻めに苦悶した。
朝方になり、イカされた直後に意識を失った。
次に目覚めて隣を見たら、ルークはいない。
時間はわからないが、窓から差し込む光の加減から、昼を過ぎて夕方になりかけた頃だと思われる。
奴は今夜子作りをすると言ったが、冗談じゃない。
異世界だろうがなんだろうが、そんな事はどうでもよくなった。
このままじゃ、とんでもない事になる。
ベッドからおりて、棚やタンスを探った。
すると、タイツにフリルつきのシャツ、ダボダボのセーターが見つかった。
どっかで見た事があるような気がしたが……確か中世ヨーロッパが舞台の映画だ。
ーーー超だせぇ。
しかし、そんな事を言ってる場合じゃない。
とりあえずタイツとフリル付きのシャツを着て、こっそり部屋から抜け出した。
ところが、いざ部屋から出てみると、ここは城のようなかなり大きな建物だった。
だだっぴろい屋敷内に廊下がついているのだが、廊下沿いにあるのは部屋の扉ばかりで、どこが出口かわからない。
隠れながらうろついてるうちに迷ってしまった。
日が暮れてきたし、もう時間がない。
焦って辺りを見回したら、兵士と思しき奴が2人こっちに歩いてくる。
さっと壁の陰に隠れてじっとしていた。
こいつらは鎧はつけておらず、古めかしい格好をしているが、腰に剣を差している。
その装束を見てやっぱり中世ヨーロッパだと思ったが、見つかったら一巻の終わりだ。
息を殺して兵士が立ち去るのを待っていたら、体に異変が起き始めた。
「っ……」
腹の中がじわっと疼き、股間が異常に熱い。
確か……ルークは夜に発情すると言っていたが、あれは本当だったのか？
信じたくはないが、兵士を見ている内に疼きがどんどん酷くなっていく。
「はあ、は……」
俺は壁に両手をついて気を紛らわそうとした。
「お前は……ルーク様が連れてきたΩだな？」
だが、不意に背後から声がして、ビビりながら振り向いた。
「あ……」
目の前にさっき見ていた兵士2人が立っている。
「へへへ、こりゃ発情してるな、やりたくてウズウズしてるんだろう、こいつはいい」
片方の兵士が、ニヤニヤしながら俺のタイツをズラした。
「や、やめろ……」
抵抗したが、凄い力で壁に押し付けられ、俺は再び壁に手をつく格好になった。
背後でカチャカチャ音がしているが、多分、兵士はナニを出している。
逃げなきゃマズいが、体はそれを期待するようにいう事を聞いてくれない。
力が入らないのだ。
「Ωは役目を果たしゃいいんだ、ルーク様じゃなくても構わねー、俺らが種付けしてやる」
兵士はオメガについて知ってるらしく、熱い猛りを俺の中に押し込んできた。
「はうっ……！」
硬い雄が体内を抉りあげると、雷に打たれたような快感が走った。
「おおーいいな、トロットロだ」
兵士は俺の腰を掴んでズボズボ突いてくる。
見知らぬ兵士にやられるなんて、こんなの嫌だ。
なのに、突かれる度に意識が淫らに染まっていった。
「はあ、はあ、あっ、あっ」
俺は心中で『何故だ？ どうしてこんな事に』と、また同じ事を自分に問いかけていたが、股間の竿はビクビク震えている。
「よおし、出すぞ、しっかり孕めよ」
兵士は動きを早めていったが、体はそれを待ち焦がれていた。
どうする事もできず、兵士の子種が俺の中に注入された。
「っ、はあ、はあ」
股間の竿がピュッと白濁液を飛ばし、目が眩んでなにも考える事ができない。
その後、立て続けにもうひとりにもヤラれた。
「ふっ、こんな場所でΩを見つけるとはな、お前、こんなとこをうろついてちゃ、また他の奴に種付けされるぞ、ルーク様の部屋に戻れ」
兵士達はやるだけやって満足したらしく、俺に注意して立ち去った。
オメガの話が事実なら、俺は本当に……。
そんな事態は想像したくなかったが、熱を帯びる蕾から兵士が出した子種が流れ出し、体が淫らに疼いた。
「ん、おい、あれを見な」
快楽の余韻で動けなくなっていると、また別の兵士が通りかかった。
「ありゃ、Ωだな」
「あの格好、既に誰かに種付けされてるな」
横目でチラ見したら3人いたが、3人は俺の背後に歩いてきた。
「思いっきり発情してるわ、やべぇムズムズする」
俺にはサッパリだが、こいつらには発情してるのがわかるらしい。
「誰だか知らねぇが、やっちまおうぜ」
「へへっ、ああ」
兵士達はさっきの奴らと同じように、カチャカチャやった後でひとりが俺の真後ろに立ったが、こいつらは俺とルークが繋がってる事を知らないらしい。
また種付けされる……。
この先とんでもない事になるかもしれないのに、俺の体はヤラれる事を期待して火照っていた。
「やりたくてしょうがねぇだろ、ほら、いくぞ」
兵士は思い切り突き上げてきた。
「あうっ！」
背筋に沿って快感が突き抜け、体がビクッと震えた。
俺が発情期だから彼らも無条件に発情するらしく、興奮気味に荒々しく突いてくる。
ぐちゅぐちゅ音がして、腹の中は益々疼きを増していった。
ひとり目が奥を突いて振り絞るように射精すると、異様に昂った体は既に見境をなくしていた。
俺はケツを突き出して兵士の種を受け取った。
蕩けた気分でいたら、すぐに2人目が貫いてきた。
この男はシャツの中に手を入れ、胸の突起を摘みながら腰を振る。
乳首なんか感じた事はなかったのに、今は敏感に感じてしまう。
兵士の動きに合わせて腰を振ったら、兵士は俺の腰を引き寄せて種を放った。
「さすが発情期だな、自分から欲しがりやがって、そら、受け取れ」
ビューッと生温かな体液が注がれ、頭の中に一瞬不安がよぎったが、2人目が退いたら即3人目が貫いてきた。
激しく突かれると、不安はたちまち掻き消されていった。
3人目も思い切り中に射精したが、立っていられない位、凄まじい快感が湧き出してくる。
「おい、お前ら、なにしてる！」
壁にすがりついて悶えていると、突然ルークの声がした。
「ルーク様、Ωがいたんでつい……」
「ちっ、まったく……、さっさと立ち去れ！」
ルークは苛立つように命じた。
「はい、申し訳ありませんでした」
兵士達はルークに怒鳴られ、3人揃って脱兎のごとく居なくなった。
もう何となく分かっちゃいたが、ルークは偉い立場にいる人間らしい。
「戸倉……、部屋から出たのか？」
ルークはズラされたタイツを引き上げて聞いてきた。
落胆したような声色だ。
俺がこいつに気を使う必要など、どこにもない筈だが……なぜだか申し訳ない気持ちになってくる。
「ああ……、ごめん」
自然と謝っていた。
「Ωは誰と交わっても構わない、ただ、俺はお前を俺だけのモノにしたかった」
ルークは俺に特別な感情を抱いているようだ。
俺はここの人間じゃないし、なんの記憶もないのに……。
兎に角、俺はルークに従って部屋に戻った。
ルークは裸になってすぐに体を交えてきた。
俺を抱きかかえてそのまま挿入したが、駅弁という体位だ。
半グレだった俺はそこそこのガタイをしているが、ルークの肉体はモロ戦士だ。
歴史の勉強で聞いた、古代ギリシャのスパルタの兵士のような体をしている。
俺を軽々と持ち上げて突き上げてくる。
しかも、さっきの兵士達とは比べものにならない巨塔だ。
それが下から往復してハラワタを抉り上げるから、俺は逞しい肩にしがみついて喘ぎまくった。
「戸倉……愛してる、昔は番になれたんだが、今は禁止された、不倫だなんだと諍いが多発したからな」
ルークは残念そうに番の話をしたが、俺はそれどころではなく、体内の有り余る存在に酔いしれていた。
「ルーク……、俺はなにもわからねー、なのに……今はあんたが欲しい」
いきり立つ立派な巨塔で、体の疼きを鎮めて欲しかった。
「わかった、今夜からお前を部屋に閉じ込める、発情期が終わるまで毎日種付けするからな」
ルークは俺を外に出さずに自分だけがヤルつもりらしい。
言い終えてキスをした。
その夜、俺は一晩中ルークに抱かれた。
ルークは大量の子種を注ぎ入れ、俺はまた意識を失っていた。
◇◇◇
翌日になって目覚めたら、ルークは既に居なかったが、ドアには鍵がかけられている。
ひとりきりになって冷静さが戻ってきた。
「俺、なにしてんだ」
つか、死んだのに……。
異世界に飛ばされて転生？ 嘘みたいな話だが、問答無用にオメガになっちまった。
一晩中ルークと死ぬほどやったから、俺の腹ん中にはたっぷりとルークの種が入っている。
その前に兵士のも入っちまったが……。
「俺が孕む？」
孕むとか信じられなくて腹を触ってみたが、そうすぐに変化が表われるわけじゃないだろう。
別に普段と変わりなかった。
俺、ヤクザに刺されて……確かに死んだんだ。
けど、ここでは生きてる。
生きてるが、これってラッキーな事なのか？
「なんなんだよ……」
いくら考えてもわからねぇ。
異世界をバカにしたから、バチが当たったのか？
「知るかよ」
だとしても、今は気持ちを落ち着かせて考えなきゃ。
『死』と『生』どっちがいいかと言えば、そりゃ『生』に決まってる。
だが、ここでは俺は『オメガ』だ。
出来れば……元の世界で生きていたかったが、死んじまって生きてるんだし、掘られるのは……正直気持ちいい。
その上、ルークは俺に愛してると言った。
しょうがねぇ。
子を孕んだらどうなるのか……すげー不安だが、ま、何とかなるだろう。
このままでいっか……。
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