人生という名の山を私は登る

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ケーブルカーは利用せず、自分の足で山道を登って行く。石畳の坂道…青々とした木々のトンネルの中、次第に道はなだらかになる。 左側にある沢からの涼しげな水の音を聞きながら再び坂道。今度はかなりの急勾配だ。 分かれ道で少し悩んだもののせっかくだからと展望台経由で行く事にした。 埋め込まれた木の階段はまるで地獄のハードルの様だ。普通の足なら何て事無いのだろうけれど。 登りきった所で暫し休憩する事にした。 写真を撮ろうとして北斗のメッセージに気付いた。 「あ、返信忘れてた」 『おはよう』『おーい』『どうした?』『何かあった?』 「めっちゃきてるし…あ、そうだ」 私は展望台からの景色を撮影して北斗に送った。 『どこ⁈』 『高尾山』 『会社は?』 『有給取った』 『泰奈ちゃんと一緒?』 『1人だよ』 『バカなの?』
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