人生という名の山を私は登る

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「何かムカつく…」 北斗ならもっと何かこう「マジかー」とか「ヤベぇ」とか、そういう事言ってくると思ってたのに…。 結局そうなんだよ。 結局さ、私の事は障害者扱いなんだよ。 楽しかった気持ちが一気に(しぼ)んでいく。 ここに来た目的さえもどうでも良く思えてきた。 それでも負けず嫌いな私は頂上を目指す事に決め、歩き出した。 石碑の前を通り過ぎ、ひたすら長い坂道を登る。 何人かに追い越されながらもケーブルカーの高尾山駅に到着した。 賑わっている飲食店には目もくれず、有名な"たこ杉"だけ写真に収めてあとはひたすら登り続ける。 息が上がる…乱れる。 体力には自信があったはずなのに。
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