人生という名の山を私は登る

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似た様な言葉で、これまで幾度となく傷付いてきた。傷付き過ぎて、今はもう何も感じない。 …私は。 「クソが‼︎」 「(やす)ちゃん、落ち着いて」 ほろ酔いの親友の目が据わっている…。 これはマズイ。 勢いよく立ち上がり、止める間も無く彼らの元へまっしぐらだ。 「私は富士山に登った事なんて無いですしー、ホノルルマラソンを走った事も無いですけどね…人生損してるなんて微塵も思ってませんから‼︎」 突然見ず知らずの酔っ払いに絡まれたにも関わらず、彼らは素直に「すいません、そんなつもりじゃ…」などと低姿勢かつ好意的な態度。 理由は明らか…泰ちゃんが飛び切りの美人だからだ。 そのまま会話が弾み、彼らに紛れて笑い出す。 …そういう所、好きだわ。
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