人生という名の山を私は登る

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 それから僅か3日後 「…あれ?篠宮…偶然だねぇ」 「…」 「わぁ、本当に…何かあれだね、縁があるのかねぇ?」  何とも白々しい我が親友よ。 「せっかくだし一緒に飲もうよ」 「…」 「そうだね、うんうん。知らない仲でもないしね」  茶番劇は(なお)も続く。  どうせ逃げられない…。諦めて席に着いた。  向かい側のホノルルマラソン…もとい裕正(ひろまさ)に軽く会釈をする。 「あ、こないだはあの…」 「ホノルルマラソンの話聞かせて貰っても良いですか?興味あるんで」 「え、あ…うん」  初めは緊張した感じだったけれど、話が進んでいくうちに裕正は笑顔を見せ始めた。 「……でさ、スタートは早朝なんだけどね、合図と同時に花火が打ち上がってさーテンション爆上がりなわけよ」
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