白銀の弾丸と人工物(α)

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カプセルを開くためのレバーのようなものは無いかと探ると、手元付近にあったレバーらしきものを見つける。 それを引っ張り倒すと、『シュー』と空気が抜けるかのような軽い音がなり、透明な板部分が下部方向へと移動した。 身体をゆっくりと起こし、周囲を確認する。 荒廃し鉄屑が散らばる土地。 真上は青いが地平線に向かうに連れ黒くなる空。 そして……… "ソレ"を認識した時には私の真横を通り過ぎていた。 ―――白銀の弾丸――― ピリリと紫電を帯びたソレは私の耳元付近をかする。 私は咄嗟にカプセル内に身体を隠す、何故ここまでの反応が出来たのかは分からない。 きっと再度出ればまた私を狙ってくるだろう。 私を狙い撃ってきたであろう者は、近づき私を撃ち抜きに来るのだろうか。 ………。 恐怖を感じない。 喉元の穴といい、先程の反応といい、恐怖の感情といい…。 いや…今の私にそんなことを考えている暇は無い。 射手がこちらへ近づいてこないという保証は無いため、素早くここから離脱する必要がある。 ピシっと地面から音がする。 その瞬間、視界は天へ地へ天へ地へと繰り返される。 どうやらここは崖際で、カプセルの重さに耐えられず崩れてしまったようだ。 時に小石にぶつかり身体が宙に浮き、カプセルに身体が勢いよくぶつかる。
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