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忘れられない人がいる。 出会いは僕が6歳の頃、父は母とは再婚で、前妻との子供は前妻が引き取ることになったのだが、前妻の再婚相手と上手くいかなくて、うちで引き取ることになった。異母姉弟と言われても当時はよくわからなかったけど、当時14歳の姉は半分血が繋がっていると思えないほど綺麗な人だった。 物心ついたときから父は家庭を顧みない人だったので、そんなストレスを抱えた母が姉と上手くいくはずもなく、度々ストレスの捌け口にされている姉を見ているのが辛かった。姉と仲良くしていると母は機嫌悪かったので、あまり仲良くできなかったけど、二人でいるときは優しい姉が大好きだった。 僕が8歳の頃、高校生だった姉と姉の当時の交際相手とのキスシーンを家の前で見かけたけど、その時の妖艶な姉にドキドキが止まらなかった。僕の初恋の人は姉だったかもしれない。 高3になって進学をせずに就職を選択して、卒業と同時に家を出ていくことになった姉に涙が止まらなかった。その時に優しく抱きしめてくれた姉の甘い香りと温もりが忘れられない。 気がついたら姉は、就職先も辞め、家も引っ越し、連絡先もわからなくなっていた。 今は元気でいるかあと1回とは言わず会いたいし、気になるけど、幸せに暮らしていたらいいなと思う
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