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何度も何度も繰り返し、魂力の感覚を少しずつだがしっかり掴んでいく。
『大和、今日はここまでにしとこう…』
「う、うん…、やっぱり…、疲れるね…、これ…」
今日も帰ったら倒れそうだ。
『…しかし、昨日より魂力は安定していたぞ』
「へへへ…、少しは…ヒーローらしく…しないと…ね」
ハニワンに褒められて少しは疲れも薄れたが、帰ったらやっぱりそのまま倒れた。
大学~バイト~特訓のサイクルを一週間続けた。
「大和、なんか無理してない?」
麗香ちゃんに心配された。
「だ、大丈夫だよ
ちゃんと食べて寝てるから…」
確かに疲れは取れてないけど、少しは体力も付いた。
「明日からは発掘でしょ?楽しみ!」
「…うん、そうだね」
僕も麗香ちゃんと一緒に発掘行けるのを楽しみにしている。
「発掘する遺跡ってどんな遺跡なの?」
「今度の発掘は、ビル工事の時に見つかった縄文時代の遺跡らしいよ
工事中に縄文土器が出土したんだって…
まだ住居跡なのか墳墓なのかは分からないけど、土器が出てるからちょっと期待出来そうなんだ」
工事現場から遺跡が見付かるのは珍しくない。
遺跡調査中は工事は中断となる。
「相変わらず発掘となると饒舌だなぁ…
ちぇっ…俺も参加したかった…」
「今回は残念だけど、また一緒に発掘しよう!」
野口は親戚の法事があるとかで参加出来なかった。
「…まあ、俺がいてもお前のアシスタントくらいしか出来ないけどな」
「野口くん、大雑把だもんね」
麗香ちゃんの言葉に野口も僕も苦笑いだった。
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