夢のようなサプライズ

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えっ…… 琉唯……先輩……?  何が起こったのかわからなかった。  だけど、目の前に颯爽と現れたのは、紛れもなく私が高校時代から憧れていた人――琉唯先輩だった。 その場にいた人達も、あまりのことに驚きを隠せないようで、一瞬にして会場が沸き、黄色い歓声まで上がっている。  こんなことって……  司会の女性が琉唯先輩に挨拶を促し、マイクが渡された。  一切緊張してる様子もなく、淡々と社長であるお父さんへのお祝いの言葉が綴られ、最後は星宮グループの未来が輝くようにと締めくくった。  言葉の選び方や、相手に届くように流暢に話す先輩の姿は、もはや「立派」としかいいようがなかった。 本当に…… とてもキラキラ輝いていて、琉唯先輩の立っている場所だけが眩しく感じられた。 深呼吸を何度もして、脈打つスピードもだんだん落ち着き、私はようやく事態を飲み込めた。
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