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今、あかねにこの歌が届いているかはわからない。わからないからこそ、歌うんだ。
合唱が完成するのを一番楽しみにしていて、完成を見届ける前に鳥になってしまった、あかねへ。
どうか、この歌が貴女に届きますように。
眩しいほどのスポットライトに照らされて、やわらかく響くピアノの旋律にのせて。
紙飛行機を折るように、鳥よりも空を飛ぶように。
飴玉を転がすように、ゆっくり溶かして自分たちのものにした歌詞を、そっと口から紡ぎだす。
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