病は気から!?

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それ以降、僕には全く記憶がない。目覚めたのは病院のベッドの上。河合さんと花火大会に行って、雰囲気に浮かれていた僕は熱中症で倒れ、救急車で病院に搬送された。 今となって初めて分かることだが、あのときの僕のドキドキは河合さんの魅力から生まれたトキメキだけではなかったようだ。 病室の窓の外を眺めると暗闇が広がっている。僕の気分も同じように暗かった。穴があったら入りたいとは、まさに今のこと。恥ずかしすぎて顔が熱い。もしかしたら軟弱な僕は幻滅されたかもしれない。 そもそも河合さんが僕なんかに「ねっ、チュウしよう?」なんて言うはずがない。具合が悪そうに見える僕に「熱中症(ねっちゅうしょう)?」と言っただけだ。それなのに大きな勘違い…。現実はあまりにも哀しかった。僕は思わず口に出す。 「はあ〜っ、届けたい僕の思い」
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