高校生活

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高校生活

そんな事を考えていると、多分… 義理母達が意地悪で考えた徒歩40分の 学校についた。 一番近くて10分くらいがあるのに、 遠い学校を選ばせられた。まあ 行かせてもらうことだけは感謝 している。 なんとなく、入学式が始まり クラスに向かった。 あっという間に隣の人と 挨拶をする時間になる。 好意を持ちたくないので、 「どうも、よろしく。」 だけを伝えた。 そうすると相手の子は、 「なぁなぁ!名前なんていうん? 俺、然野颯真(ゼンノソウマ)!」 まあ、名前だけは伝えていたほうが 良いと思ったから、 「山崎サツナ」 と答えた。 そうしたら、 「サツナって言うんだ! なんて呼べばいい?」 「山崎で。」 「オーケー!サツナね!」 「…。」 この人、日本語わからないのかな。 意外と日本語って分かる人 少ないのか?難しいもんな。 勉強頑張ってほしいし、頷いとこう。 私が真顔で頷くと少し悔しそうな顔を して友達の近くに向かっていった。 俺は恋=時間だと思っていた。 たった今、考えが変わった。 隣の席の女のコ。 めっちゃ可愛いけど、どこか儚さを 持っていて悲しげな雰囲気を 出していて、感じ。 でもそれは話すのが苦手…とかじゃ なくて、みたいな…? 俺は守りたいって思った。 命に変えても。 隣の席同士で挨拶し合えと 言われた時は、飛び跳ねそうなくらい 喜んだ。 「どうも、よろしく」 素っ気なく言った彼女はやっぱり 真顔で、でもどこか苦しそうで。 俺自身が辛くなった。 だからあえて、明るく自己紹介した。 名前は?と聞くと、 「山崎サツナ」とだけ答えてくれた。 「サツナチャンって言うんだ!」 つまらない会話だなと、 我ながら思う。漫画好きとかって 言ったら引かれないかな?って思って それ以上会話が続かなかった。 「なんて呼べばいい?」と聞くと 苗字で呼んでほしそうだったから、 聞こえないふりをして 名前呼びにした。 笑ってくれないかなと、願って。 でも不思議そうで、どうでも 良さそうなカオをして頷いていた。 ちょっと笑ってくれなくて悔しいし、 どうすれば笑ってくれるんだろって 考えながら友達の方に向かった。
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