高校生活

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隣の席の男の子…然野だっけ。 不思議な雰囲気だったな。 なんか山の神に近い雰囲気?でも ここらに山の神はいない。 『ヤマサ』は私の家の近くだから もう少し遠い。 何なんだ…? ちょっと様子見ないと分からないな。 「ねぇねぇ!何でそんな難しいカオ してるの?」 「え?」 急に可愛らしい女のコが 話しかけてきた。 「あ!ごめんね〜。 私は濱野華乃(ハマノカノ)! 華乃って呼んで?」 「うん?」 「貴方の名前は?!」 グイグイ来るな…。 「えっと、山崎サツナで…す。」 「サツナちゃんね!よろしく! 今日一緒に帰ろ?」 「う……うん…。」 あー、頷いちゃったよ。 トモダチ作らないって決めたのに…。 「ごめんね?ちょっと話したい ことあって。」 「…分かった。」 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー「じゃ!帰ろっか。 サツナちゃん。」 「ん…。」 なんだろう?話って。 そうしたら急に華乃さんが 神妙な顔で、 「山の神の世話役…の山崎家の一番下の子で合ってる?」 え…。 どこでボロが出た? 「大丈夫!私の家は川の神の世話役。 だからバレたって言うか友達みたいな?」 「あっ…。」 古い記憶を思い出した。 『川は?誰が生贄?持って行くの?』 『川は…………儂達みたいな家族が 面倒見るんだ。 その名も…濱野家。』 『へぇ!会ってみたいなぁ。』 『いつか必ず会えるさ。』 お父様が言ってたことは この時の事か。 じゃあ、きっと良い子だ。 「そう…貴方が川の神様の…。」 「うん!サツナちゃんは山の神で 合ってるよね?」 「はい。」 「フフッ、良かった。 やっと会えたね?」 「そうですね!」 「敬語、外していいよ。 遠く離れた親戚みたいなモンだし。」 そうなのか?と思いつつ 「わかった。」と言った。 「困ったことがあったら言ってね? サツナちゃん!」 「うん、ありがとう!」 良い人で良かった。 川の神の世話役さん。
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