八小節 7

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八小節 7

 いつの間にか、わたしはあなたの歳を追い越してしまった。追いかけても追いかけても手の届かないあなたを、どうやって越したのだろう。  節くれ立ったわたしの指が滑らかな鍵を叩く。美しい旋律が、緩くわたしを包む。  ねえ、あなた。わたしは何を求めているのでしょうか。
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