1人が本棚に入れています
本棚に追加
「…今度、いつ会えるかな」
思わず、彼が答えに困るような質問をしてしまう。彼は一瞬真顔に戻ってぼくを見た。それからクスっと笑った。
「今日の夕飯は何が食べたいですか?」
「え?」
「今日は何時に帰ってこれますか?」
「ええと、午後のミーティングが長引かなければ18時半には帰ってこれるかな…」
「分かりました。で、夕飯何が食べたい?」
「え…夕飯?」
「はい、何がいいですか?」
「えーと、エ、エスニック料理、とか…」
「いいですね、エスニック料理」
「でも…君、今日は用事があるって言ってたよね?」
「大丈夫、一度、家に戻って、用事済ませて、買い物して戻って来ますから」
「そんな…いくらなんでも甘やかし過ぎじゃない?」
「別にいいでしよ、好きでやってんだから。それに俺だって、できるだけ先生と一緒にいたい」
そう言いながら彼は起き上がった。
うん、ありがとう…返事をすると彼は正面からぼくを見つめニコリと笑った。
最初のコメントを投稿しよう!