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「…そういうわけで早く帰って来てね」
「うん、分かった」
うなずくと、彼は、何だか新婚カップルみたいですね、とつぶやいた。ぼくは彼の前髪をかきあげ、額にキスすると立ち上がった。
15時から始まったミーティングが思った以上に白熱してしまい、このままでは18時半までに家に帰れない!と判断したぼくは参加者の意見をとりまとめ、すぐにでも実行可能な課題と、各自持ち帰って次回のミーティングまでに要検討の課題に分け、何とか時間内に納めることに成功。それから急いで自宅に向かう。18時40分に到着!
「ただいま」
「あ、先生おかえりなさい!」
キッチンから彼が顔を出した。スパイシーな匂いが食欲をそそる。
「いい匂いだね、やっぱりエスニック料理にしたの?」
「ええ、ベトナム料理にしてみました!」
彼が料理のふんだんに載ったテーブルを指差す。ベトナム料理と言ってもぼくには生春巻きくらいしかわからないけど。
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