いつか必ずあなたのもとへ

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 僕の心は踊っていました。楽しくて仕方なかったです。また会いたい。すぐ会いたい。でも、がっつきすぎたら嫌われてしまう。そう思いました。はい、経験に基づいたものではありません。巷に溢れているラブソングから学んだことです。でも、間違ってはいないと思います。  でも、どうしても、来週の七夕にデートがしたくてたまらなかったのです。浴衣と甚平を来て、夏祭りデートがしたかったのです。短冊に願い事を書いて、「見ないでくださいね」とか言われたかったんです。馬鹿にしますか? 気持ち悪いですか? どうぞご勝手に。僕は真剣でした。絶対に七夕デートがしたかったのです。  代金は僕が払いました。出しかけた財布を手に持ちながら、「ありがとうございます。ごちそうさまでした」と頭を下げる彼女を見て、僕は、いけるかも、と思いました。
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