いつか必ずあなたのもとへ

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 本当にショックでした。もっと一緒にいたかったのに。でも、ここでしつこくしたら嫌われるな、と思い、僕は泣く泣く、 「わかりました。お仕事頑張ってください。また連絡します」  作り笑いを浮かべて僕は言いました。恵奈は笑みを浮かべて会釈して、背を向け、小走りで立ち去りました。僕は、その後を追いました。まだ、離れたくなかったからです。もう少し、彼女のそばにいたかったんです。それがどんな形であろうとも。  尾行したのはそれが初めてでした。運が良かったのか上手く行きました。だから、僕は、恵奈の自宅を知ることが出来ました。その時は、あんな事件を起こす気などまったくありませんでしたし、想像もしていませんでした。  恵奈の家は一軒家でした。おそらく実家だろうな、と思いましたし、実際そうでした。  いつか、この家に招待されて、両親に挨拶をする日が来るといいな。僕は、そんな妄想をして、ニヤニヤしていました。実際、家には入ることは出来たのですがね。  次の日、僕は恵奈にラインを送りました。 〈昨日はありがとうございました、今度の日曜日、七夕ですが、一緒に夏祭りに行きませんか?〉
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