第二話 ポチ

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「対戦でいいですか?」 「うん……あっ! はい」 「タメ口でいいですよ」  そう言いながらポチは、手慣れた動作で対戦モードを選んだ。 「えっ、いや……でも悪い、ですし」  そっちが敬語なのにこっちがタメ口なのは気まずい。それに、そっちのほうが年上だったら……。 「あっそうだ。じゃあ両方タメ口ってのはどうですか?」  と提案してみた。 「ええっ!? ……いや、僕がにタメ口なんて恐れ多い……」 「なんでー?」  画面を見る彼の横顔が、一瞬少し悲しそうに見えて 「……僕はバケモノだから」 「え? 何聞こえない」  って、ステージがはじまってる。たしかこれ、変な生き物たちを指揮して、アイテムを自陣まで運ぶゲームだったな。ピンク色で羽の生えた子がお気に入りだったけど、今作もちゃんといるみたい。  って、 「うわー!」  犬が突進してきた。
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