第二話 ポチ

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「………あー」  少し気まずい雰囲気になって、場を紛らわせるようにパッケージに書かれている文章を、一つ一つ指さしながら淡々と読み上げた。  外国人? いや、日本語めっちゃぺらぺらだし、知的障害? じゃないよね。受け答えはたまにふわふわしてるけど、ゲーム上手いし、たぶん私より自頭はいい。  文字が読めないってことは学習障害があるのかな……大変そうだなぁって何考えてるんだろう私。今日あったばかりの人をあれこれ推測するなんて失礼だろ、やめやめ!  ポチはこっちに身を寄せて、じーっとパッケージの絵と文章を眺めている。というか、顔が近い! 猫を彷彿とさせるアーモンド形の瞳に、長いまつ毛が少しかかってて絵になるなぁなんてドキドキしながら考える。……そういえば、彼の真っ赤な目は、 「どうかしましたか?」  ポチが私の視線に気づいて、小首をこてんと小動物のように傾けた。
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