おばけのくーちゃん 感情の旅

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ザワザワ ガヤガヤ 大きな声が聞こえます。 「なんだなんだ?」 くーちゃんは気になって声が聞こえる方へ向かいます。 少し進んだ先には沢山のお墓があります。お墓でパーティーでもあるのでしょうか? お墓には三人のゾンビさんたちが楽しそうに笑っています。 一体何を話しているのかな? 「ねえねえ!そこにおばけさんがいるよ!」 「あら?おばけさんだ。君!名前は?」 「僕の名前はくーちゃん。皆は何を話してるの?」 くーちゃんは三人を見つめます。 「僕たちは今日あった面白い話しをしてるんだ」 「面白い話し?」 くーちゃんは面白い話しがわからないのかな? くーちゃんはゾンビさんたちに聞きました。 「今みんながある感情ってなに?」 「今って面白い話ししてるときの感情のことかい?」 「うん」 くーちゃんはうなずきました。 「僕たちは今、喜びとか楽しみとかの感情を今してるよ」 「喜び...?楽しみ...?」 くーちゃんは首を傾げてゾンビさんたちを見つめました。それに気がついたゾンビさんたち。くーちゃんに質問します。 「くーちゃんは喜びと楽しみがわからないのかい?」 「うん。僕は感情なしなんだ。でも僕はここに来るまで三人の人と出会って三つの感情を教わったんだ」 「その感情って?」5e0e4e83-f0e4-43e3-838a-e30e45d2ad82「今僕はオオカミさんに教えてもらった怖いって感情と、カッパさんに教えてもらった悲しみとフランケンシュタインさんに教えてもらった怒りしか知らないんだ。感情なしだから僕は今感情を探す旅に出てるんだ」 それを聞いたゾンビさんたちは納得したかのように頷きました。 「くーちゃん。くーちゃんは今喜びと楽しみを知ったよ。これでもうたびに出なくて良いんだよ。帰れるよ」 「僕は今回の感情で家に帰れるの?」 「うん!」 くーちゃんはそれを聞いて笑顔を浮かべました。自然と笑顔が出てきたのです。 「それそれ!くーちゃんは今笑顔!喜びと楽しみで笑顔になれるんだよ!」 ゾンビさんたちが嬉しそうにくーちゃんに言います。 くーちゃんも嬉しそうです。だってこれでお家に帰れるんですから。 くーちゃんはゾンビさんたちを感謝しました。 でももうお別れの時間です。 「ゾンビさん!ありがとう!僕はこれで帰るよ!」 「どういたしまして!気をつけてね!」 ゾンビさんたちはくーちゃんの姿が見えなくなるまで見送ってあげました。 くーちゃんは笑顔でお家へ帰っていきました。 感情を知ったくーちゃんは、はるくんとみーちゃんと仲直りできるかな?
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