おばけのくーちゃん 感情の旅

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感情を知ったくーちゃんはお家に帰っていきました。 くーちゃんはお家へ帰るために来た道を戻ります。 お墓を通って 小さな細い一本道を通って 広くて大きい川を通って 暗い暗い森を通って帰って行きました。 くーちゃんは来た道を通る時、感情を教えてくれた皆と会いました。 くーちゃんは皆への感謝を忘れません。くーちゃんは皆に言いました。 「僕、今回の旅に会ったみんなが感情を教えてくれたから、僕はお家に帰ります!感情を教えてくれてありがとう!元気でね!」 笑顔で言いました。それを見た皆はくーちゃんを嬉しく想いました。 「ふぅ、あと少しでお家に着く。お家に着いたらはるくんとみーちゃんに会いに行かなきゃ」 くーちゃんがそう呟くと、何やら声が聞こえます。 「...くん!頂戴!」 「...ちゃん!どうぞ!」 「ありがとう!はるくん、どうぞ!」 くーちゃんが徐々に近づくと、声の正体がわかりました。 はるくんとみーちゃんです。 二人はボール遊びをしていました。 それを見たくーちゃんは今すぐ謝りに行かなきゃと思ってはるくんとみーちゃんのところへ急いで向かいました。 「は、はるくん!みーちゃん!」 くーちゃんは大きな声で二人を呼びました。 はるくんはくーちゃんを見て顔をしかめました。 「くーちゃんじゃん。なんだよ」 「僕、謝りに来たんだ。感情がなくて、いつもつまらなそうにしちゃってごめんね」5a7e83bf-6b7b-41de-b9de-39701c131664くーちゃんが謝るとくーちゃんは涙を流しました。 泣いているのです。ちゃんと、感情を持ってるくーちゃん。 みーちゃんは泣いてるくーちゃんを見て言いました。 「くーちゃん、泣いてる...感情ある...」 「うっ、うぅ、ごめんね...ごめんね」 泣いてるくーちゃんを見てるはるくんはもう怒れなくなったそうです。 「うぅっ、ぼ、僕ね。感情がなかったからねっ...遠くまで行ってねっ...感情を捜しに行ったんだよっ...暗い暗い森に行ってねっ、川に行ってねっ、細い道に行ってねっ、お墓に行ってねっ...その時に会ったみんなに感情を教えてもらって帰ってきたんだっ」 「くーちゃん...」 「だ、だからね。感情がわかったからお家に帰ってくるときにねっ、うぅ」 「僕たちに謝りに来たん」 「うっ、うん。ごめんねっ...」 はるくんとみーちゃんは泣いているくーちゃんの側に行きました。 「くーちゃん、もう泣かないで。仲直りしよ!これからも仲良く遊ぼ!」 「うん!くーちゃん、僕こそ怒ってごめんね」 「うぅ、うん。はるくん、みーちゃん、ありがとう」
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