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紙飛行機に堕ちた恋 初恋のち不倫は許せますか
https://estar.jp/novels/26233659
🌱隆之介が出店していた骨董市フェスタ しいのき迎賓館
🌱芝生広場 骨董市場会場
私を見上げ500円硬貨を手渡そうとした男性は初恋の人、雨月 蔵之介だった。
🌱莉子が受験勉強で利用した玉川図書館
高等学校3年生の夏休みといえば図書館に夏期講習と将来に向けての頑張りどころだ。私は図書館と塾に通い自宅でも出来る限り勉強机に向かった。
「ねぇ、莉子遊びに行こうよ」
「図書館なら良いわよ」
「ちぇっ」
図書館までの道がいつものデートコースだった。私は参考書をトートバッグに詰めて肩に掛け、蔵之介は自転車をひいて歩いた。
🌱隆之介と莉子が再会した|スミカグラス鞍月(定休日)
「莉子さん」
「なに」
「僕、莉子さんの事がずっと好きでした」
🌱隆之介の運転する自転車が事故を起こした交差点
ペダルが加速しチェーンリングの音が激しくなった。黄色点滅の交差点の向こうに赤い郵便ポストが見えた。あの場所を右に曲がれば金石の港に着く。交差点を通過しようとしたその時、蔵之介はグリップを力一杯握るとブレーキレバーを引いた。
🌱金沢港クルーズターミナル
しかもその場所には見た事の無い立派な建物が立っていた。
「金沢港クルーズターミナルだって」
「こんな場所無かったよ」
「浦島太郎みたいだね」
「33歳、もうおじいちゃんみたいなものだよ」
「じゃあ私は如何なるの!」
「おばあちゃんじゃない?」
「おばちゃんよ!」
「言ってて悲しくない?」
「ーーーそうね」
見上げた空は夕暮れから夜へとグラデーションを描き水平線に橙色の夕日が滴を垂らして落ちていった。
🌱蔵之介と莉子が再会し口付けたクルーズターミナルの芝生公園
17年間の思いが溢れ出し莉子と蔵之介は互いを掻き抱いた。力を込めた指先が蔵之介の肩甲骨を引き寄せ、莉子のシャツの背中に皺を作った。あの頃とは比べ物にならない深い口付け。
「ーーーん」
蔵之介の舌先が口腔内に差し込まれると莉子はそれに熱く応えた。生温かい舌が所狭しと舐め合い絡みあってそれは息継ぎを忘れた。唇が離れると唾液が糸を引いて垂れた。
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