第11話 竜の日

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第11話 竜の日

8月8日は何の日でしょう たくさんの記念日がある中、竜好きな方ならピンとくるはず。 そう、8は竜を表す数字。 無限大のパワーを秘めた数字がふたつ並ぶ 年に一度のこの日は!! 竜の日に他ならない。 竜付き人の占い師、水七子は この特別な日に何をしようか何日も前からウズウズしていた。 それもそのはず。 他の人からシフト変更を頼まれ、ちょうどその日が休みになったのだ。 「これも竜のお導きだわ!やっぱり風浦さんは不思議な力を持っている人ね」 雪恵は目を輝かせて、羨望の眼差しでみている。 暑さに弱い水七子、当初は暑いからどこにも行かず家でゆっくりしようかとも思っていた。 けれど 「そんなのもったいないよ、せっかく8が揃う日なのにっ。いい竜スポットあれば私にまた教えて〜」 と懇願する雪恵の言葉に後押しされネットで検索し、新たな竜パワースポットを何ヶ所か見つけ、行き先の候補を決めた。 そして当日 8月8日の朝。 異様な眠気に襲われ、水七子は午前中ダラダラと過ごしていた。 こういう時は、魂が異次元の世界と交流している時だ。 なので可能な限り、本能に抗わず少しでも仮眠をとるようにしている。 うとうとしていると突然、ハッと、覚醒した。 その瞬間、頭にひらめく。 「よし、ここに行こう」 グーグルマップで検索し、行き方を調べる。 思ったより遠くない。 虹龍も、なんだかうれしそう。 ふたりでワクワク 大阪市内在住の水七子。 JR環状線で京橋にて学研都市線に乗り換え。 住道(すみのどう)駅で降り、ここからバスで目的地を目指す。 駅前はあちこちにバス停があるので、どれに乗るのかわかりづらい。 しかし不思議なことに、なぜか自然と足が動く。 そういえば電車が来るタイミングもピッタリだった。 こういう時は、呼ばれているのだ。 目的地の竜に。 カンで進んだ先に、乗りたいバスの゙バス停があった。 そこへ、ちょうどバスがやって来て乗り込む。 (こんなにスムーズなのは…招かれてる証拠ね。楽しみね、コウちゃん♪) ひとりと一竜。 混雑していない時、水七子は二人がけの椅子に座る。 それは自分の隣に常に、虹龍がいるから。 (たまには並んで座ろうよ♪) そう声をかけると、虹龍は照れながら隣にやってくる。 かわいい竜です。 そして普通の人には竜の姿は見えないのに、気配を感じるのか、その時は誰も水七子の隣に座らないのです。 バスは数十分も走ると、あっという間に山の中へ。 一駅の間がたまらなく遠い区間がある。 (これは…本数も少ないし乗り遅れたら大変だわ。日が暮れたら真っ暗よ) 明るいうちに来てよかった。 そう胸を撫で下ろすのだった。 「次は竜間、たつまです」 バスの゙アナウンスが流れ、降車ボタンを押す。 9ea7c207-415f-4e6d-924a-037ace7f1939 住道駅から390円。 サンキュー ありがとう こんな些細な偶然がまたうれしい。 感謝の気持ちに満たされて、目的の場所へ。 ここでも不思議なことに、自然と足が動く。 そして 初めて来る場所なのに、なぜか見覚えがあった。 予知夢? デジャブ? 地図で確認すると、方向は合っていた。 バス停から徒歩5〜6分。 「着いた…」 今回訪れたのは、 大阪府大東市 『龍間神社』 なんと、所在地の番地が888! なので 8月8日に訪れてみたかったのです。 ☆この神社の詳細は、スター特典の 『竜の写真集』の方に、また追記させていただきま〜す☆
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