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日の光で、大火傷した
ヴァンピルス様の姿が、フラッシュバックする…
紳士
ヴァンピルス=デモニック
「…私が、その伝説上の
生物だとしたら…どうする?」
一瞬で、鳥肌が立ってしまった…
そう言えば…ヴァンピルス様
瞳の色が紅く発光してるように見えるし
耳もとがってて、よくみると牙もある。
あ、あと…コウモリに、変身してたし
館には銀製品がひとつもない…
アタシ
真城 山奈
「ぇ、えと…」
伝説上で語られる、ヴァンパイアの
姿と、苦手なものが一致していて…
何も言えなくなる…
紳士
ヴァンピルス=デモニック
「話したいことは以上だ
別に答えてくれなくても、かまわない…
仕事に戻ってくれ…」
ヴァンピルス様は、席から立ち上がり
厨房に入ってしまった…
彼が、なぜ…日の光で大火傷をしたのか
なぜ…銀製品やニンニクを嫌うのか
全てが分かったけど
アタシは、彼に助けられた
彼はアタシの命の恩人だし…
アタシが、彼に出来る事はある。
アタシ
真城 山奈
「…」
メイド服の首もとのボタンを
外しながら、厨房に入ると
彼がコップの中の赤いものを飲んでいる
その後ろ姿が、目に入る。
紳士
ヴァンピルス=デモニック
「…」
(内心:驚くのも無理はないか…
彼女は、吸血鬼を
伝説上の生物だと、思っていたようだし…)
その、コップの赤いものは…きっと…
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