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「んぁー、もうやばいわ。すげー佐伯ちゃん怒ってる。今すぐ職員室来いだってよ。」
通話を切りながら、呆れたように言う。
言っとくけど、呆れられてるのはあんただからな。
「痴話喧嘩に巻き込まれる他の先生、可哀想……。」
「るせぇ、そもそも俺は佐伯ちゃんに強引に言われたから仕方なく付き合ってやってるだけなのに。」
最低だよ、先生。それは言い訳だよ。
「とりあえず、俺今すぐ職員室行かねぇと佐伯ちゃんに殺されっから。行ってくるわ。」
つまらなさそうに教室を出ようとする櫻井先生。
「あ、ちょっと待って!」
俺は、一つのとある疑問を先生にぶつけた。
「朝陽、どこにいるか知らない?」
「んぁ?日比ぃ?あいつなら、今日は休みだぞ。」
……え、休み?
「なんか風邪拗らせたらしいぞ。なんか大変だなぁ。」
「ちょちょ、ちょっと待ってよ。ほんとに風邪なの?」
「だから、風邪だっつってんだろ。なんだ天江、先生の事が信用出来ねぇのか?」
「いや、信用出来る訳ないだろ。」
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