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そう、ゆっくりと告げる。その尊い心に、無遠慮に刃を突き立てる――そんな非道極まりない自身の行為に、ズキリと胸が痛む。だけど、当然のこと悲鳴を上げる資格なんて僕にない。ぐっと苦痛を堪え、返事を待っていると――
「……ほんと、なんで知ってんだよ」
そう、淡く微笑み答える音咲くん。半ば諦めに近いような、寂しい微笑で。それから、少し間があって――
「……ああ、そうだよ。そして……俺のせいで、そいつは傷つき学校に来なくなった」
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