成海と唯月

4/5
前へ
/221ページ
次へ
『…………ん?』  翌朝、教室に入るなり声を洩らす。と言うのも……なんか、いつもと雰囲気が違うから。なんか、俺達を……特に、俺を見る皆の目がどこか違う。異物を……いや、なにか不気味なものを見るような目で。  ともあれ、怪訝に思いつつも足を進める。すると、席に着くなりこちらに近づいてくる一人の生徒。このクラス――五年一組のリーダー的存在の男子だ。……でも、どうしたんだ? こいつが、いったい俺に何の用―― 『――なあ、音咲(おとさき)。お前、杉崎(すぎさき)に告ったんだってな?』 『…………え?』
/221ページ

最初のコメントを投稿しよう!

21人が本棚に入れています
本棚に追加