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「黒子ちゃん」 双葉紫明先生
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| 基本情報 |
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https://estar.jp/novels/26239403
完結済
所要時間:17分 (10,011文字)
ジャンル:現代ファンタジー
過激表現:なし
あらすじ:
妄想コンテスト「黒」エントリー用
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| テーマ |
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感想文を書く前に、今回紹介する作品の作者である双葉紫明先生の事をお話しましょう。
正直言いますと、今回は感想文を書く事にハードルの高さを感じました。
理由はですね……そのー……双葉先生の世界観って、とにかくクセが強いです( ̄q ̄;) しかし、その独特な世界観には中毒性があるとも思います。
僕一人で楽しむ分にはいいのですが、これはフォロワーさんのための感想文です。しかも、双葉先生は僕から最初にフォローし、フォローを返ししてくれたお方です。
感想を書かない、という選択肢はないでしょう。
……と、いうことで、くたばってしまえ? 二葉亭四迷? いえいえ、今回は双葉紫明先生の「黒子ちゃん」です。
エロなし、完結済みで、そこそこの長さの作品です。テーマは「ヒロイン」で考察していきましょう。
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| 考察 |
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▶主な登場人物
【僕】
主人公。自身のアトリエを持ち、自作のアートや絵を販売している画家。しかし、絵だけでは生計を立てることができず、アルバイトやアルミ缶の回収で収入を補っている。
【黒子】
初登場時、黒子の格好で主人公の部屋で待機していた謎だらけの女性。
語尾に「〜〜なの!」をつけるのがかわいい。ちなみに、作中に出てくる黒子ちゃんは一人ではないと思われる。
【ゆき】
主人公の元カノ。売れない画家である主人公に愛想を尽かしたと思われていたが……?
【吉田さん】
スーパーでパートをしている女性だと思う。主人公曰く、一見地味なおばさんだがよく見れば可愛い――らしい。
▶主な設定
【確変】
パチンコを打つ人なら、常識中の常識で知っているのですが、知らない人のために説明すると、「確率変動」の略です。この状態になると、大当たりの確率が大幅に上昇します(^^;
なぜここでパチンコの確変の説明するのかというと、作中に確変がちゃっかり出るからです。
▶考察・読みどころ
まず最初に全てを読んだ感想をお知らせします。
なんだかんだで、かなりいい話でした。ただし、前半は戸惑いましたが……_(:3 」∠)_
自分の部屋で目覚めた主人公が二日酔いの薬を飲むところから、ストーリーが始まります。そして、彼は人の気配を感じ取ります。
なんと、自分の背後には黒子の恰好をした黒子ちゃんがいました笑
ヒロイン黒子ちゃんの登場です。
ここは面白いです。こういうのって大体、目覚めたら隣に見知らぬ女の子が……てなるところですよ。見知らぬ黒子が主人公の背後にスタンバイって……なんだかシュール笑
主人公は、自分が黒子をお持ち帰りしてしまったのかと記憶を探りますが、実際には体の関係はなかった様子。
黒子ちゃんは主人公に対して一生懸命尽くしてくれる、とても可愛い女の子です。
ああ、主人公はそんな黒子ちゃんに想いを寄せていくのだな、と思っていたら、一日も経たず(?)に黒子ちゃんは主人公の前からいなくなりました。
……えー、黒子ちゃんが消えた部分なのですが、カオスが強くて僕は戸惑いました_(:3 」∠)_
実際、黒子がいたのは数日間なのだが、主人公は夢を見ているのだと錯覚しているのと、黒子の不思議な力により、彼の中では1日でいなくなったと述べている……のでしょう汗
とにかく、主人公はいなくなった黒子ちゃんに想いを寄せていきます。
それから数日後、主人公のスマートフォンに黒子ちゃんからLINEの通知が届きました。
主人公はその通知をスルーせず、黒子ちゃんとのやり取りを始めました。
主人公は黒子ちゃんがいなくてさみしいと言いますが、黒子ちゃんは恋愛禁止とのこと。
おお、プラトニックな恋愛の始まりか……と考えながらページをめくると、「ファッ!?∑(゚Д゚)」と言いたくなるほどの衝撃の展開が笑
半額ラッシュ中のスーパーにて、主人公は「吉田」さんという女性と出会います。
主人公は吉田さんと謎の赤ちゃん言葉で会話を交わしたあと、心の中でこんな事を叫びます。
「なんや、この店、半額も女も確変しとるやんけー。惚れてまうやろー!」
……えーと、もしや主人公はパチンコ好きのパチンカスなのでしょうか? 主人公に起こる幸運の連続を「確変」に例えるなんて、こんな発想ができるのはパチンカスだけですぞ……(ΦωΦ)
「おいおい、黒子ちゃんへの気持ちはどこへ行った?」と僕が心の中でツッコみながらページをめくると、吉田さんとのやり取りが黒子ちゃんにバレてました笑
そして、彼女からの連絡が途絶えました。
あー、主人公くん、やっちまったなぁ……と言いたいところですが、作中で主人公が吉田さんに心が傾いた理由が述べられています。
まあ、黒子ちゃんとの距離感を考えると、主人公の気持ちはわからんでもないです。
プラトニックな関係に耐えられる男って、それだけでカッコいいと思います。
それで、肝心の吉田さんとの恋の結末……はい、ダメでした。゚(゚´ω`゚)゚。
主人公の確変モード終了ですね。
いや、主人公の気持ちを吉田さんに伝えてなかったから、確変に突入すらしてないか。
吉田さんに振られてから更に月日がたちますが、結局、黒子ちゃんは主人公の元に戻りませんでした。
そして、主人公も画家として生きることを諦め、アトリエを閉めようとしていました。
しかし、そんな主人公の前に、ある女性が姿を現します。
それは、もう一人のヒロイン「ゆき」さんです。
主人公に愛想を尽かして、主人公から離れたはずのゆきさんがどうして、彼の元に戻ってきたのでしょうか?
そして、黒子ちゃんは主人公の元へ戻ってくるのか?
そもそも、黒子ちゃんは何者なのか?
主人公は、誰を選びどう生きていくのか?
ここから先は本編で確認してみてください。
僕の感想をひとことで言うと、主人公に「良かったね」と言いたいくらい、温かい話でした。
▶印象に残ったシーン
「なんや、この店、半額も女も確変しとるやんけー。惚れてまうやろー!」
個人的に名言笑 読めば読むほど、ジワる。
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| まとめ |
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この話は2人のメインヒロインが登場します。
(注)吉田さんは違うと思う……
そして、これは2人のヒロインの間で気持ちが揺れ動く主人公、というお話ではありません。
最終的に、主人公は2人を愛しているのかな、と僕は感じました。
なぜそう感じたかというと、2人のヒロインには大きな共通点があるんですよね。そのあたりは、本編で確認してみてください。
……あと、前半は戸惑うと言いましたが、不思議な事になんとなく読み進められる話ですし、恐らくこの部分こそが、中毒性のある面白い部分でもあります。
対して、後半のストーリーは切なくて温かい、いいお話でした。
この感想文を読んで「黒子ちゃん」に興味を持たれましたら、ぜひ冒頭のURLからご覧ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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