【BL】続・試してみましょう

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森川の頭に手を伸ばして鷲掴みにしてから手を左右に動かした。 「違います。頭を撫でる時は、指の腹で優しくこうです。このように。」 俺の頭に手を伸ばした森川が、俺の頭をくしゃくしゃと撫でた。確かに気持ちいい。 「俺にも同じにようにしてください。」 同じようにすれば気持ちのいい時の猫みたいに目を細めた。 「気持ちいいです。」 …かわいい。この顔見るとキスしたくなる。 キスして、それから……そのまま…抱いてしまいたくなる……。 「穂積先輩、頭はもういいです。」 目尻を下げたまま、そんな風に気まぐれなことを言ってくるのがいつもの森川で。 「…あ、うん。満足した?…良かった。」 抱き寄せたいし、キスしたいし、抜いてやりたいし、その先も……。 その気持ちを抑えながら、森川の頭から自分の手をどかした。食事も途中だし。 俺たちは、男同士。男と男のセックスはまだしていない。やり方がわからないからだ。 そういうサイトやそういう動画を見たが……出すところに入れるわけで……。100%痛みがない保証はどこにもない。 森川が痛がって泣く姿を見たくないと、踏み出せずにいるのだ。 初めて森川の溜まっているものを抜いてやった日以来、俺の自慰行為のオカズは全部森川だ。森川がイク瞬間、たまらなくかわいくて愛おしい。それを思い出している。 森川との今の所のそれっぽい行為は、キスして性感帯を手で触ってやって抜いてやって終わり。所謂性感マッサージと同じようなことしかしていない。 俺は森川の前で全裸にもなっていない。 森川を抜いてやっている間、パンツの中で大きくさせながら、俺自身の射精は、必死で耐えているのだ。 「穂積先輩。」 「ん?どした?」 「眠いので、一度寝ます。」 「お前、焼きそば残ってるけど。」 森川は、酔うと一回寝る。それから起きてもまだ酔ってる。 「焼きそば食べちゃってください。」 ソファーに倒れ込んで3秒。こどもみたいな顔ですやすや眠り始めた。 無防備だ。Tシャツが捲れて割れた腹筋が見える。ジャージズボンだからか少し下がっていてパンツも見える。 おい、森川。俺のことなんだと思ってるんだよ。俺は日に日にお前が性の対象になって困ってるのに。お前はなんともないのか?
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