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俺はそれ以上を見てられなくて退散してしまった。
血…とかだめなんだよな。
部屋に戻ってもなんだか憂鬱だ。
ソウが心配そうに見ている。
王子のことを話すと少し難しい顔をした。
「たしかに、殿下はそういうところがありますね…。よく他の使用人達がケガをさせられているのをみます。魔法師団のみなさんの治癒魔法で治すことはできるのですが、、、治せても痛みは感じます」
「あいつ…ほんとやばいな」
「王族や貴族はそういった方が多いですよ、、、王様や王妃様が例外なのです…」
んーそうか、、、
「ま、とりあえず…ソウは変に絡まれないように気をつけなね」
「はいっ」
外から言ってだめなら、中を崩すしかないかな。
辱めとか受けたら変わるかね?
「…ちょっと行ってくるね」
「えっ!…はい、気をつけてくださいっ」
ソウの頭を撫でて部屋を出る。
広い王宮の中を歩き回る。
あいつはどこだー?
庭にいた。
またなんか怒ってるな。
なにが気に入らないんだよ。
耳を澄ましてみると、
「肩が当たるのがわからなかったのですか!使用人ならば避けなさい!怪我でもしたらどうするのですか!!とても痛いです!」
チンピラか。
ガキか。
それに怒っている相手はまだ子供だ。
ソウと同じくらいか…。
あいつ顔はいいのに性格最悪だな。
こっそり見ながらステータスを開く。
強制発情と感度上昇強だ。
ちょっとは苦しめ。
すると王子の身体がふらっと揺れた。
えっ…思ったより効いてる。
性感帯視認で見てみると、ほとんどの値が8〜10だ。
使用人達は難癖つけられてたのにも関わらず、倒れかけた王子を心配している。
それに対してまた高慢な態度を取り続けている王子。
あいつ…もうちょい締めなな。
身体が疼いて仕方ないのか、王子はそこを切り上げ、足早に去っていった。
俺は一定の距離をあけて、あいつを追った。
おそらく自室であろう部屋に入って乱雑に扉を閉めた。
あ、鍵かけられちった。
どうすっかなー、中確認したいよなー。
スキルポイントはまだまだ余裕があるから、スキル一覧を物色する。
面白いのを見つけた。
透明化スキル。
自身もしくは対象を透明化することができる。
対象の場合触れているという条件のもと。
物理攻撃を受けない。
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