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戻ってきた俺の手に持つものを見て、王子は怯えてガタガタと震え出した。
「ははっ…そんな怯えんなよ、ただの定規とベルトと花瓶だろ?」
「うぐーっ!ひぐっ、えぐっ!」
「うるせーな」
「がはっ…!」
嗚咽で煩いから仕方なく腹キックして黙らせる。
「じゃあまずは〜定規から行こっか、鉄製かなぁ?結構固いね!」
膝の上に戻した王子の尻をさすりながら言う。
べチンッ!
「おお〜、良い音!」
べチンッ!べチンッ!べチンッ!
王子がまたびーびー泣き叫ぶ。
「そんなに泣いちゃって…痛い?」
首を傾げて聞くと泣きながら首を何度も縦に振る。
「そうだね、痛いね。君が怒った時、使用人の子達も痛かったと思うよ?」
べチンッ!べチンッ!べチンッ!べチンッ!
次はベルトだ〜と王子の身体を浮かせて俺も立つ。
ベルト振るなら勢いつけなきゃね。
ちょうどバックルが当たる位置に持って振り下ろす。
悲痛の叫びとベルトの乾いた音。
「よしよし、じゃあ最後のとっておき!君の大好きな花瓶だよ〜」
浮かせた王子の前に立って花瓶を見せつける。
顔面蒼白になってまた震えだす王子。
歯がガチガチ鳴ってて少し不気味だね。
「当たったらどうなっちゃうんだろうね?使用人さんの手みたいに血が出ちゃうかな?痛いだろうね〜」
必死に顔を横に振る王子。
もう声は出ないみたい。
「じゃ、行くよ〜」
王子の身体の側面に立って花瓶を振り上げる。
ま、さすがに花瓶当てたらまずいよな。
そんな僅かばかりの良心により、花瓶は振り下ろす時に角度を変えてベッドの板に当てた。
ガシャーンッ
「んがぁぁあああああーーーっっ!!!!」
なんか叫んでんだけど。
当ててないよ?
チョロチョロと音が聞こえて下を見ると失禁したようだ。
「もう大人なのに、お漏らししちゃったね。そんなに怖かったの?」
調教スキルを解除してやって、王子の身体を抱きとめる。
ぶるぶる震えて嗚咽も止まらないようだから、ぎゅっと抱きしめて背中を一定のリズムでとんとんしてやる。
「ごめんね、怖かったね。もうしないからね、ゆっくり息吸って」
次第に震えがおさまってくる。
「…使用人さん達の気持ちわかった?」
何度も首を縦に振る王子。
「もうあんなことしない?」
「ひぐっ…うぅ…しない…っ、絶対しないです…っ!」
「うん、よしよし、いいこいいこ」
頭を撫でてやる。
これでもう馬鹿なことはしないだろ。
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