981人が本棚に入れています
本棚に追加
言われていることは理解出来た。都合良く…にしたって、求められていることはカラダで感じている。
中西さんと同じになっちゃう…
そう思ったあと、夫からの疑いと“萎えた”の声を思い出す。
「一度だけ…連絡先も聞かない。ただ…取り戻したいものを手に入れる時間だ…」
名前を呼んで、という彼にも私と同じように何か満たされない思いがあるのだろうか…
「…うん…」
「うん…フウコさんらしく、好きにして…一度だけだから…遠慮はいらないよ…」
そう言って少しカラダを離した彼は
「キスは…やめておこうか…」
と私の唇を指でなぞると、頬にキスをした。
「スマホ、落とさなくて大丈夫?位置情報」
「ぁ…」
スマホの電源を落としてから部屋へ入ると
「シャワーする?」
腕時計を外しながらコウさんが私を見た。
うん、うん…当たり前よ…と頷くと、どうぞと先にバスルームを使わせてくれるようだ。何だか…一昨日とまた全く違うバスルーム…ガラス張りじゃないのは嬉しい。洗面所から見えないんだけれど…ピンク寄りの紫色の磨りガラスって…ライトに照らされると何とも言えない色に揺らめく。
汗を流して…念入りにカラダを洗う自分の指先がいつもと違って科を作るような感触に…ぴくっと反応した時…カチャ…
「一緒にいい?俺にもシャワーして…洗って…」
えぇ…っ…堂々と…見たこともないサイズのモノを聳え立たせたコウさんなのに…名前を呼んでとか…洗ってって甘えたさん?
「フウコさん…綺麗…」
最初のコメントを投稿しよう!