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不意に絡み合っている舌をカリッと噛まれた感覚がして、「っぃ、、、た」と、思わず唇を離してしまった。 何か気に入らなかったのだろうかと、少し不安に思いながら深月くんを見つめる すると、濡れた髪を乱雑に掻き上げ 「…はぁ、、、誰からそんなキス教わった?」 "クソ妬けるわ" と、いつもより荒い口調でそう言うと、あたしの腰に回されていた手にグッと力が入り、もう片方の手があたしの首裏を掴むとそのままグイッと引き寄せられ荒々しいキスをおみまいされる。 下からグッと舌を捩じ込まれ、とっさに顔を後ろへ引こうとするが、そうはさせまいと深月くんの手がすかさずあたしの頭をガシリ、掴んでそれを固定する。 「っ、、っぁ、、、ふぅっ、、、っ」 あたしの口内を深月くんが激しく犯し、呼吸が乱れ、充分な酸素が補充できず苦しくなる。 誰にって、そんなの深月くんからに決まってるじゃん。 言いたい言葉は全て深月くんの口の中へと熱い吐息となって消えていった。 頭が熱に侵され、ぼーっとしてくる。 湯船に浸かっていることもあいまって、今にものぼせてしまいそうだった。 少し浮かせていた腰が耐えきれずに、カクンッと深月くんの上へと沈みそうになるけど、深月くんの手があたしの腰を抱きかかえて支えてくれる。 やっと唇が離れると 「このままここで突っ込まれたくなかったら早くあがろう」 と、悪びれた表情など一切見受けられない、むしろ少しイラついているようなその表情にコクリ、黙って頷くしかなかった。 あたしの同意を確認すると、そのままあたしをしっかりと抱えながら浴槽から立ち上がり、器用に扉を開けると、碌に体も拭かないままにベッドへと投げ下ろされる。 「っ、きゃっ、(…えっ?こ、このまま!?)」 困惑するしかないあたしを見下ろして 「とりあえず、俺のことしか考えられなくなろっか?」 そう言ってあたしの胸元へと齧り付いた
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